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付録 用語集・入門

写真用語集|カメラと写真の言葉を、かんたんな言葉で

写真の言葉は、似た響きのものが多く、最初は混ざりやすいものです。ここでは約120語を6つのグループに分け、「読み」と「意味と使い方の一言」を表にしました。調べるときは辞書として、通して読むときはおさらいとして使ってください。数値は目安で、カメラやレンズによって変わります。

露出の言葉

要点 明るさを決めるのは、絞り・シャッタースピード・ISO感度の3つ。まずこの3語と「段」の考え方を押さえる。

露出(ろしゅつ)とは、センサーに当てる光の量のことです。光が多ければ明るく、少なければ暗い写真になります。詳しい使い方は第1章で説明しています。

露出に関する言葉
用語読み意味と使い方の一言
露出ろしゅつセンサーに当てる光の量。多いと明るい写真、少ないと暗い写真になる
適正露出てきせいろしゅつ見せたい明るさにちょうどなっている状態。正解は1つではなく、狙いで変わる
露出の三要素ろしゅつのさんようそ絞り・シャッタースピード・ISO感度の3つ。この組み合わせで明るさが決まる
絞りしぼりレンズの中の、光の通り道の穴の大きさを変える仕組み。ぼけ方にも関わる
F値エフち絞りの大きさを表す数字。小さいほど穴が大きく、明るく、背景がぼけやすい
開放かいほう絞りをいちばん開いた状態。そのレンズの最も小さい F値で撮ること
シャッタースピード(SS)シャッタースピード光を当てる時間。1/500秒のように表す。速いほど動きが止まり、遅いほど動きが流れる
ISO感度アイエスオーかんど光への反応の強さの設定。上げると明るくなるが、ノイズが増えることがある
段だん明るさの単位。1段で光の量が2倍または半分になる。F2.8→F4、1/250秒→1/500秒、ISO100→200 はどれも1段の変化
EVイーブイ明るさを段で表す言い方。露出補正の「+1.0」は、1段(1EV)明るくするという意味
露出補正ろしゅつほせいカメラが決めた明るさを、明るく(+)または暗く(−)ずらす操作。白っぽい物は+、暗い雰囲気を出したいときは−にすることが多い
測光そっこう被写体の明るさを測るカメラの働き。測り方が変わると、カメラが決める明るさも変わる
評価測光ひょうかそっこう画面全体を分けて測り、まとめて判断する測光。最初はこれでよいことが多い(呼び名はメーカーで違う)
中央部重点測光ちゅうおうぶじゅうてんそっこう画面の中央付近を重めに見て測る測光(呼び名はメーカーで違う)
スポット測光スポットそっこう画面のごく小さい範囲だけを測る測光。逆光で顔の明るさを合わせたいときなどに使う
AEロックエーイーロック測った明るさを固定する操作。明るさを測ってから構図を変えたいときに使う
ブラケット撮影ブラケットさつえい設定を少しずつ変えて続けて撮ること。明るさを変える方法が代表的で、迷う場面の保険になる
プログラムAE(P)プログラムエーイー絞りとシャッタースピードをカメラが決めるモード。露出補正は使える
絞り優先AE(A・Av)しぼりゆうせんエーイー絞りは自分で決め、シャッタースピードはカメラが決めるモード。ぼけを使いたいときの定番(表示の呼び名はメーカーで違う)
シャッター優先AE(S・Tv)シャッターゆうせんエーイーシャッタースピードは自分で決め、絞りはカメラが決めるモード。動きを止めたい・流したいときに使う(表示の呼び名はメーカーで違う)
マニュアル露出(M)マニュアルろしゅつ絞り・シャッタースピード・ISO を全部自分で決めるモード。表示の呼び名はメーカーで違う
オートISOオートアイエスオー明るさに合わせて ISO をカメラが自動で変える設定。上限を決めておくと使いやすい
白飛びしろとび明るすぎて白くなり、細かい形や色が消えた部分。暗めに撮ると防げることが多い
黒つぶれくろつぶれ暗すぎて黒くなり、細かい形が消えた部分。明るめに撮ると防げることが多い
ヒストグラムヒストグラム写真の明るさの分布を山の形で示したグラフ。左端に寄ると暗く、右端に寄ると明るい
ダイナミックレンジダイナミックレンジいちばん暗い所からいちばん明るい所まで、1枚で写せる明るさの幅
ノイズノイズ写真に出るざらざらした粒や色のむら。ISO を上げたときや暗い所で目立ちやすい
手ぶれてぶれシャッターが開いている間にカメラが動いて、全体がぶれること
被写体ぶれひしゃたいぶれ被写体が動いたせいで、その部分だけがぶれること。背景は止まっている
バルブ(B)バルブシャッターボタンを押している間ずっと露出するモード。夜景や星空など長い露出に使う

よくある失敗

  • 「絞りを上げる」と「F値を上げる」を同じだと思い込む。F値を上げる(大きくする)と、穴は小さくなり、画面は暗くなる
  • 「露出を上げる」が、明るくするのか暗くするのか分からなくなる。迷ったら「1段明るく」「1段暗く」と言う

ピントの言葉

要点 ピントを合わせる方法(AF・MF)と、ピントの合う範囲(被写界深度)を分けて覚える。

ピントの考え方は第2章で詳しく説明しています。ここでは、設定画面や説明書に出てくる言葉を整理します。呼び名はメーカーで違うものが多いので、「別の言い方もある」と思っておくと安心です。

ピントとぼけに関する言葉
用語読み意味と使い方の一言
ピントピント被写体がくっきり写っている状態。カメラから同じ距離にある面がいちばんくっきり写る
ぼけぼけピントが合っていない部分のやわらかい見え方。背景をぼかすと被写体が浮き上がる
被写界深度ひしゃかいしんどピントが合って見える奥行きの範囲。狭いことを「浅い」、広いことを「深い」と言う
オートフォーカス(AF)オートフォーカスピントを自動で合わせる機能
マニュアルフォーカス(MF)マニュアルフォーカスピントを自分の手で合わせる方法。暗い所やマクロ、ガラス越しで役に立つ
シングルAF(AF-S・ONE SHOT)シングルエーエフ半押しでピントを合わせて固定する動き方。止まっている被写体向き(呼び名はメーカーで違う)
コンティニュアスAF(AF-C・SERVO)コンティニュアスエーエフ半押し中、動く被写体にピントを合わせ続ける動き方(呼び名はメーカーで違う)
AFエリア(ピント枠)エーエフエリアどこにピントを合わせるかを決める枠。狙った所に近い大きさに選ぶ
顔・瞳検出かお・ひとみけんしゅつ顔や目を自動で探して合わせ続ける機能。人や動物に対応した機種で使える
位相差AF・コントラストAFいそうさエーエフ・コントラストエーエフピントを合わせる方式の名前。ピントのずれの向きを測る方式と、輪郭のくっきり具合を見て探す方式がある
半押しはんおしシャッターボタンを途中まで押すこと。ピントと明るさを測る合図になる
ピーキングピーキングマニュアルでピントを合わせるとき、合っている輪郭に色をつけて知らせる機能(呼び名はメーカーで違う)
最短撮影距離さいたんさつえいきょりそのレンズでピントが合う、いちばん近い距離。これより近づくとピントが合わない
前ピン・後ピンまえピン・あとピン狙った所より手前(前ピン)や奥(後ピン)にピントが合ってしまうこと
回折かいせつ絞りすぎると、光が穴の縁で回り込んで、全体が少し甘くなる現象。F16 以上で出ることがある(センサーやレンズで変わる)
無限遠むげんえん十分に遠くて、それより遠くてもピントの位置が変わらない距離。遠くの景色を撮るとき、レンズの目盛りでは∞で表されることがある
パンフォーカスパンフォーカス手前から奥までピントが合って見える撮り方。風景などで、絞って使う

よくある失敗

  • 「ピントが合う範囲」と「ぼけの量」は逆の関係なのに、別の話と考えてしまう。浅くするとぼけが増え、深くするとぼけが減る
  • 「前ピン・後ピン」と、枠の位置の選び間違いを混同する。まず、ピント枠が狙った所にあったかを確かめる

色と光の言葉

要点 色の言葉は「ホワイトバランス」と「色温度」、光の言葉は「向き」と「質(硬い・やわらかい)」で整理する。

写真の色は、光の色と、カメラの補正で決まります。光については第4章で詳しく説明しています。

色と光に関する言葉
用語読み意味と使い方の一言
色温度いろおんど光の色合いを表す数字(単位はK=ケルビン)。低いほど赤っぽく、高いほど青っぽい。晴れた日なたは約5000〜5500K、白熱電球は約2700〜3000K が目安
ホワイトバランス(WB)ホワイトバランス光の色の違いを補正して、白い物を白く写す機能。「太陽光」「曇り」「電球」などから選べる
オートホワイトバランスオートホワイトバランスカメラが光の色を判断して、自動で補正する設定。多くの場面で十分に使える
色かぶりいろかぶり写真全体に色が乗って、白い物が白く見えない状態。光の色と補正が合っていないときに起きる
色相しきそう赤・青・緑など、色の種類のこと
彩度さいど色の鮮やかさ。高いと派手に、低いと落ち着いた色になる
明度めいど色の明るさ。同じ赤でも、明るい赤と暗い赤がある
補色ほしょく色の輪の向かい合う位置にある色の組み合わせ。並べるとお互いが引き立つ(青とオレンジなど)
階調かいちょう明るさや色の段階。段階がなめらかだと、空のグラデーションがきれいに見える
コントラストコントラスト明るい所と暗い所の差。強いとくっきり、弱いとやわらかい印象になる
順光じゅんこうカメラの後ろから被写体に当たる光。色が出やすく、影は被写体の後ろに隠れる
サイド光サイドこう被写体の横から当たる光。凹凸や質感がはっきり出る
逆光ぎゃっこう被写体の後ろから当たる光。輪郭が光るが、顔が暗くなりやすい
硬い光・やわらかい光かたいひかり・やわらかいひかり影の縁がくっきり出る光が「硬い光」、ぼんやりやさしい光が「やわらかい光」。晴れた昼は硬く、曇りはやわらかい傾向がある
ゴールデンアワーゴールデンアワー日の出後や日没前の、太陽が低く、光が暖かい色になる時間帯。時間の長さは季節や場所で変わる
ブルーアワーブルーアワー日の出前や日没後の、空が青く染まる時間帯。時間の長さは季節や場所で変わる
レフ板レフばん光を反射して、影の部分を明るくする板。白い紙や布でも代用できる
フラッシュ(ストロボ)フラッシュ一瞬だけ強く光る照明。暗い場所や、逆光で顔を明るくしたいときに使う
ハイキー・ローキーハイキー・ローキーハイキーは全体を明るく軽く、ローキーは全体を暗く沈んだ雰囲気に仕上げる表現
光の色温度の目安。低いほどオレンジ、高いほど青っぽい約2000Kろうそく約3000K電球約4000K朝夕の日の光約5500K昼の日なた約6500Kくもり約8000K日陰オレンジっぽい(低い)青っぽい(高い)ホワイトバランスは、この色を「白」に見えるよう打ち消す設定
色温度のイメージ。数字が低いと赤っぽく、高いと青っぽい(目安)。

よくある失敗

  • 「色温度が高い=暖かい色」と思い込む。光の色では、色温度が高いほど青っぽい(冷たい色)
  • 光の色温度と、カメラ側のホワイトバランスの設定値を混同する。設定でケルビン値を指定できる機種では、数字を上げると写真が暖かい方向になることが多い(補正する向きが逆になるため)

レンズの言葉

要点 焦点距離が大きいほど、画角は狭く、遠くが大きく写る。この関係をまず覚える。

レンズの言葉は数字と単位が多く、最初はとまどいます。「mm の数字が大きいほど望遠」の一言から始めましょう。詳しくは第5章で説明しています。

レンズに関する言葉
用語読み意味と使い方の一言
焦点距離しょうてんきょりレンズの性質を表す数字(単位はmm)。大きいほど遠くが大きく写り、小さいほど広く写る
画角がかく写る範囲を角度で表したもの。焦点距離が大きいと画角は狭く、小さいと画角は広い
広角こうかく焦点距離が短く、画角が広いレンズ。風景や室内で広く写せる(フルサイズ換算で 35mm 以下が目安)
標準ひょうじゅん目で見た感じに近い画角(フルサイズ換算で 50mm 前後が目安)
望遠ぼうえん焦点距離が長く、画角が狭いレンズ。遠くを大きく写せる(フルサイズ換算で 85〜135mm 前後を中望遠、200mm 以上を望遠と呼ぶことが多い)
単焦点レンズたんしょうてんレンズ焦点距離が1つに決まっているレンズ。明るいものが多く、構造がシンプル
ズームレンズズームレンズ焦点距離を変えられるレンズ。1本で広い範囲に対応できる
明るいレンズあかるいレンズ開放 F値が小さい(F1.8 など)レンズ。暗い場所でも速いシャッターが切れ、背景をぼかしやすい
圧縮効果あっしゅくこうか望遠で撮ると、手前と奥の大きさの差が小さくなり、前後が詰まって見える効果。変えているのは、レンズより撮る距離
歪み(歪曲)ゆがみ(わいきょく)直線がたわんで見える現象。広角で目立ちやすい
周辺減光しゅうへんげんこう画面の四隅が暗くなる現象。絞ると目立たなくなることが多い
フレア・ゴーストフレア・ゴースト強い光がレンズの中で反射して、白いもやや光の玉が写ること。逆光で出やすい
マクロマクロ被写体に近づいて、大きく写す撮り方。マクロ対応のレンズは、最短撮影距離が短い
35mm判換算さんじゅうごミリばんかんざんフルサイズ(35mm判)で同じ画角になる焦点距離に直したもの。APS-C は約1.5〜1.6倍、マイクロフォーサーズは約2倍が目安
PLフィルターピーエルフィルター水面やガラスなどの反射を弱めるフィルター。空の青や葉の緑がはっきり出ることがある
NDフィルターエヌディーフィルター色を変えずに光の量を減らすフィルター。明るい所でシャッタースピードを遅くしたいときに使う
焦点距離と画角(フルサイズ換算の目安)。24mmは約84度、50mmは約47度、85mmは約29度、200mmは約12度24mm 約84° 広い50mm 約47° 標準85mm 約29° 中望遠200mm 約12° 望遠カメラ
焦点距離と画角のイメージ。数字が大きいほど写る範囲は狭くなる(目安)。

よくある失敗

  • 「24-70mm F2.8」のような表記の読み方が分からない。24-70mm はズームの範囲、F2.8 は開放の明るさ(ズーム全域で一定のものと、変わるものがある)
  • 「望遠=よく写る」と考える。望遠は遠くを大きく写せるが、写る範囲が狭い。場面に合わせて選ぶ

機材の言葉

要点 カメラの種類・センサーの大きさ・撮影を支える道具・記録とバックアップ。この4つに分けて覚える。

機材の言葉は、カメラ選びの場面でも出てきます。ここでは、機種の優劣ではなく、言葉の意味だけを整理します。持ち方や手入れは第10章で説明しています。

機材に関する言葉
用語読み意味と使い方の一言
ミラーレスカメラミラーレスカメラレンズから入った光をセンサーで受けて、画面やEVFに映すカメラ。光を曲げるミラーが無い
一眼レフいちがんレフミラーとプリズムで、レンズから入った光を光学ファインダーに導くカメラ
センサー(撮像素子)センサー(さつぞうそし)光を受けて、電気の信号に変える部品。写真の画質や、ぼけやすさにも関わる
フルサイズフルサイズ35mm判フィルムと同じ大きさのセンサー。大きいぶん、ぼけやすい傾向がある
APS-Cエーピーエスシーフルサイズよりも小さいセンサー。レンズも含めて、軽く小さくまとめやすい傾向がある
マイクロフォーサーズマイクロフォーサーズAPS-C よりも小さいセンサーの規格。機材が小型で軽くなる傾向がある
画素数がそすう画像を作る点の数。多いと細かく写せるが、画素数が多いだけで画質が良いとは限らない
マウントマウントレンズとカメラをつなぐ部分の規格。違うマウント同士は、そのままでは付かない
EVF(電子ビューファインダー)イーブイエフのぞき窓の中の小さい画面。仕上がりに近い明るさや色を見ながら撮れる
ライブビューライブビュー背面の液晶に、写る映像をリアルタイムで映しながら撮る方法
手ぶれ補正てぶれほせいカメラやレンズの中で動きを打ち消す仕組み。遅いシャッターでも手持ちで撮りやすくなるが、被写体ぶれは防げない
連写れんしゃシャッターボタンを押している間、続けて撮る機能。動く被写体で成功率が上がる
バッファバッファ連写した写真を一時的にためておくメモリ。いっぱいになると、連写の速度が落ちることがある
三脚さんきゃくカメラを固定する脚。夜景・長秒露光・星空などで役に立つ
雲台うんだい三脚の上で、カメラの向きを変える部品
レリーズレリーズカメラに触れずにシャッターを切る道具。セルフタイマーでも代用できる
SDカードエスディーカード写真を記録するカード。容量や書き込み速度の表示があり、連写や動画では速いものが向く
バックアップバックアップ写真を複製して別の場所に保存しておくこと。3つのコピーを、2種類の媒体に、うち1つは別の場所に置く「3-2-1」の考え方が知られている
結露けつろ寒い所から暖かい所へ移したとき、機材に水滴がつくこと。急な温度変化を避ける
防塵防滴ぼうじんぼうてきほこりや水しぶきに強い作りのこと。完全な防水ではないので、使う前に説明書で確かめる

よくある失敗

  • 「画素数が多い=画質が良い」と考える。画質は、センサーの大きさ・レンズ・撮り方にも左右される
  • 「手ぶれ補正があるから動く被写体も止まる」と思う。手ぶれ補正は、カメラの動きを抑えるだけで、被写体の動きは止められない

現像の言葉

要点 RAW は素材、JPEG は完成品。現像は、素材から完成品を作る作業。

現像(げんぞう)とは、撮った写真の明るさや色を整えて、見せる形に仕上げる作業です。ソフトによって名前や並びは違いますが、考え方は共通です。詳しくは第8章で説明しています。

現像と仕上げに関する言葉
用語読み意味と使い方の一言
RAWローセンサーのデータを、ほとんどそのまま残した形式。ファイルは大きいが、明るさや色を大きく調整しやすい。見るには現像が必要
JPEGジェイペグカメラが仕上げて圧縮した形式。そのまま見られ、ファイルが小さい。後から大きく直すと、画質が落ちることがある
現像げんぞうRAW データを、明るさや色を整えて、見られる写真にする作業
レタッチレタッチ写真の一部を直したり、不要な物を消したりする作業
書き出しかきだし仕上げた写真を、JPEG などの形式とサイズで保存すること。SNS 用、印刷用などで設定を変える
非破壊編集ひはかいへんしゅう元の写真を変えずに、編集の設定だけを記録する方式。多くの現像ソフトがこの方式で、いつでもやり直せる
プリセットプリセット編集の設定を保存して、ほかの写真にワンタップで使える機能
ハイライトハイライト写真の明るい部分。現像では、明るい部分だけの明るさを調整する項目の名前でもある
シャドウシャドウ写真の暗い部分。現像では、暗い部分だけの明るさを調整する項目の名前でもある
トーンカーブトーンカーブ明るさの変化を曲線で細かく調整する機能。コントラストの調整などに使う
自然な彩度しぜんなさいどすでに鮮やかな色は抑え、地味な色を中心に鮮やかにする項目(呼び名はソフトで違う)。やりすぎになりにくい
HSLエイチエスエル色ごとに、色相・彩度・明度を調整する機能。空の青だけ、緑だけを変えたいときに使う
シャープネスシャープネス輪郭を強調して、くっきり見せる処理。強すぎると、輪郭に白い縁が出る
ノイズ除去ノイズじょきょざらざらを減らす処理。強すぎると、細かい模様が消えてのっぺりする
トリミングトリミング写真の一部を切り抜いて、構図を整えること。切り抜くと、画素数も減る
縦横比(アスペクト比)たてよこひ写真の縦と横の長さの比。3:2・4:3・1:1・16:9 などがある
色空間(sRGB)いろくうかん色を表す範囲の決まり。sRGB は Web や多くの画面で標準的に使われる
EXIFイーエグジフ写真ファイルに記録される撮影情報。絞り・シャッタースピード・ISO・焦点距離・日時などが入っている

よくある失敗

  • ハイライト(明るい所)と、露出(全体の明るさ)の調整を混同する。まず全体、次に明るい所と暗い所の順に整える
  • 彩度・シャープ・ノイズ除去をかけすぎて、不自然な写真になる。画面を拡大して、やりすぎを確かめる

この章のまとめ

  • 露出の三要素は絞り(F値)・シャッタースピード・ISO感度。どれも「段」(光の量が2倍・半分)で数えられる。
  • F値を大きくすることを「絞る」と言う。穴は小さくなり、画面は暗くなり、ピントの合う範囲は深くなる。
  • ピントが合って見える範囲が被写界深度。浅いとぼけが多く、深いとぼけが少ない。
  • 色温度は、数字が低いと赤っぽく、高いと青っぽい光。ホワイトバランスは、その色の違いを補正する機能。
  • 焦点距離(mm)が大きいほど画角は狭く、遠くが大きく写る。
  • RAW は素材、JPEG は完成品。現像は素材から見せる写真を作る作業で、EXIF は撮影情報の記録。メーカーで呼び名が違う設定は、意味から探す。

外で撮ってみる(練習)

  1. 練習 1用語を撮って確かめる:絞りと F値

    同じ被写体を、絞り優先(A・Av)で F値を小さく・中間・大きくして3枚撮ります。撮ったあと、写真の情報(EXIF)で F値を確かめ、「F値が大きい=絞る=ぼけが少ない」を目で確かめましょう。

  2. 練習 2用語を撮って確かめる:白飛びと黒つぶれ

    窓際の明るい所と暗い所が両方入る場面を、露出補正を−1・0・+1 で3枚撮ります。ヒストグラムの山がどちらへ寄るか、白飛び・黒つぶれがどこに出るかを見比べます。

  3. 練習 3用語を撮って確かめる:画角と圧縮効果

    同じ場所から、ズームで広角側と望遠側の2枚を撮ります。写る範囲(画角)と、前後の距離の見え方(圧縮効果)の違いを確かめます。スマートフォンなら、0.5倍と2倍など倍率を変えて撮り比べます。

  4. 練習 4用語を撮って確かめる:色温度とホワイトバランス

    電球の照明の下で、ホワイトバランスを「オート」「電球」「太陽光」に変えて3枚撮ります。色の変わり方を見て、色温度と色かぶりの関係を確かめましょう。

確認クイズ

Q1「絞りを絞る」とは、どういうこと?

解説 絞るとは、レンズの穴を小さくすること。F値の数字は大きくなります。その結果、画面は暗くなり、ピントの合う範囲は深くなります。

Q2露出補正を「+1.0」にすると、どうなる?

解説 +は明るく、−は暗くする方向です。1.0 は1段(1EV)のことで、光の量が約2倍の明るさに相当します。

Q3焦点距離を 24mm から 85mm に変えると、画角はどうなる?

解説 焦点距離の数字が大きいほど、画角は狭く、遠くが大きく写ります。24mm は広角、85mm は望遠寄りです。

Q4「白飛び」と「黒つぶれ」の説明として、正しいものはどれ?

解説 白飛びは明るい部分が白くなり、黒つぶれは暗い部分が黒くなって、細かい形や色が消えた状態です。ホワイトバランスとは別の話です。

Q5色温度が「低い」光は、どんな色に見える?

解説 色温度は、数字が低いと赤っぽく、高いと青っぽい光です。電球や朝夕の光が低い側、曇りや日陰が高い側にあたります。

Q6RAW と JPEG の違いとして、正しいものはどれ?

解説 RAW はセンサーのデータに近く、現像して使います。JPEG はカメラが仕上げて圧縮した形式で、そのまま見られます。

よくある質問

用語はぜんぶ覚えないといけませんか?

いいえ。まず「絞り・F値」「シャッタースピード」「ISO感度」「露出補正」「焦点距離」「ホワイトバランス」の6語から始めれば十分です。ほかは、出てきたときにこの表で引けば大丈夫です。

メーカーによって言葉が違うときは、どうすればいいですか?

AF の動き方や測光モードなどは、メーカーで呼び名が違います。この表の「意味」を手がかりに、説明書や設定画面で近い言葉を探してください。

スマートフォンで撮るときにも、この言葉は使えますか?

使えます。スマートフォンでも、露出補正・ホワイトバランス・焦点距離(倍率)・RAW などの考え方は共通です。機種によって、設定できる項目は違います。